禁煙治療ってどのようなことを行うの？

これまでの喫煙歴や禁煙の意思を初回のカウンセリングで確認し、「禁煙宣言書」に署名していただきます。その後、飲み薬を使用し、12週間をかけて禁煙成功に導きます。その間、5回通院していただき、禁煙状況の確認と、日常生活におけるアドバイスを医師・看護師より行います。

電子タバコ・加熱式タバコに変えれば大丈夫？

これまでのタバコより有害物質は少ないといわれる電子タバコと加熱式タバコ。健康を考えて従来のタバコから切り替えた方もいるのではないでしょうか。しかしニコチンを含んでいるタイプの製品の場合、ニコチン依存症の抜本的な解決にはつながらず、これまでのタバコと併用したり、結局はもとのタバコに戻ってしまうケースもあるようです。電子タバコ・加熱式タバコのニコチンは微量でもやはりタバコであり、禁煙へとつながるものではないといえるでしょう。

禁煙治療の標準スケジュール

使用するお薬について

当院ではチャンピックス（飲み薬）を使用します。タバコがおいしく感じるのは、脳にあるニコチン受容体という部分にニコチンが結合して、快感を生じさせる物質（ドパミン）を放出させるからです。チャンピックスは、この受容体に結合し、ニコチンの場合より少量のドパミンを放出させることで、イライラなどのニコチン切れ症状を軽くします。またニコチンが受容体に結合するのを邪魔して、禁煙中に一服してしまったとしても「おいしい」といった満足感を感じにくくします。
※精神疾患をお持ちの方は、飲み薬との併用により症状が悪化する場合があり、当院ではおすすめしておりません。まずはおかかりの主治医にご相談ください。

保険適用について

禁煙治療は健康保険が適用されます。ただし、下記の４項目に該当することが条件です。また禁煙治療を健康保険で受けたことがある方は、前回の初回診察日から１年経過していないといけません。

（1）ニコチン依存症テストで5つ以上該当する

注）禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状（いわゆる禁断症状）ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態
禁煙治療のための標準手順書第5版65）より引用

（2）35歳以上の方については、1日の喫煙本数に喫煙年数を掛けた数が200以上であること
（35歳未満の方については、200以下でも適用されます）

（3）ただちに禁煙を始める意志があること。

（4）禁煙治療を受けることに文書で同意していること。

治療にかかる費用について

保健適応になる場合、薬代込みの治療費は1回につき3,000円～4,000円となります。12週間では約2万円前後です。詳しくはお電話にてお問い合わせください。